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2011年11月 1日 (火)

ふぅの事 #1

10月23日日曜日朝7時半過ぎ、餌を食べ庭で排泄したふぅは、
部屋に戻りいきなり倒れた。
何が起ったかも解らずふぅに駆け寄り、
「どうした?何か悪い物でも食べた?」
等問い掛けるも、反応無く、目だけが虚ろ。
その後嘔吐。
コレだけなら良く有る事なので、吐いたら落ち着くかなと思ったが、
倒れたまま脱糞。
コレはおかしい、、、
舌を観れば見た事が無い様な紫。
チアノーゼ状態である。
9時診察開始の掛かり付けの病院の留守電に症状を吹き込むと、
宿直の先生から直ぐに返信。
「直ぐに連れて来て下さい!」
しかし、全く動けないふぅ。
心臓や癲癇を気にし動かさない方が良いのでは、、
とも思ったが、妻と薄い毛布に包みふぅを車に乗せた。
病院には既にホームドクターでもある院長も来てくれていて、
ふぅを見るなり、ひょいと一人で抱え、診察台へ。
所謂ショック状態で、点滴注射、そしてエコー検査で原因究明。
内蔵(脾臓肝臓)に新しく見つかった進行性の腫瘍。
そして心臓の右心房周辺の血管破裂。
腫瘍が心臓近くに出来ているのかもしれない、
という事でした。
何れにしても、開腹等の積極的な処置はしないという事で確認。
12歳の老犬には厳しいし、勿論ゴールデンの平均寿命は12歳である事も知っている。
昨夜、そして数時間前には全く想像しなかった現実だった。
俺は筑紫野で仕事だったので、妻を残し、ふぅにお別れを言って一旦帰宅。
準備を済ませさぁ、という時に妻から電話。
1時間半意識の戻らなかったふぅの呼吸が先程止まったとの事。
待たしていたタクシーをキャンセルして、車で5分の病院へ。
長い長い5分。
診察台に横たわるふぅと、泣きながら声を掛けてる妻。
酸素吸引を受けながら、上の目だけかろうじて明けている。
「ふぅ、ふぅ、」
と呼びかけると、朦朧とした意識の中身体を起こそうとします。
俺も泣きながら、
「もう良いんだよ、頑張らなくて」
時間の許す限りふぅの視野に顔を入れて、話し掛け、頭を撫でた。
いよいよ、行かねばならない時間。
ふぅのオデコにオデコをを合わせ、心の中で有り難う、またねと告げた。
ぐちゃぐちゃの顔の妻を残し、院長に宜しくお願いしますと念を押した。
「わかりました!」
と院長は機敏に一礼してくれた。
後ろ髪が引かれるとはこの事。
俺は公開生放送の会場へ車を走らせた。
正午から5時間15分全てを終わらせ妻に電話。
強心剤と鎮静剤を入れて最期を伸ばしている。
一緒に自宅で看取ろうという結論になった。
会場からその足で病院へ。
ふぅは身体を起こし、何時もの笑顔になっていた。
心臓が苦しく、酸素が供給出来ないので、はぁはぁ
言ってるだけなのだが、笑顔に見えた。
しかし薬が効いているので立ち上がり、
院内で放尿。
コレには驚いた。
まだ自力で排泄したかったのだ。
一人残った院長とふぅを抱えラゲッジスペースへ。
ドライブにでも行くの?
と元気なふぅ。
立ち上がり、後部座席の窓から顔を出し、院長にご挨拶。
流石に涙ぐんだ院長が頭を撫でてくれる。
有り難う御座いました!と家族で帰る5分のドライブ。
最期のドライブ。
家のリビングはふぅ仕様に妻がしてくれていた。
コーヒーテーブルを移動させ、パッドやタオルを敷いてある。
2人でふぅをそこに寝かせる。
横になったり起きたりの繰り返し。
呼吸が苦しいので息が荒い。
さすってあげるしか出来ない。
水も飲まなくなってくる。
長い長い夜。
ソファでうたた寝してしまった午前3時半、
妻に起こされる。
ふぅが激しい痙攣を起こしていた。
前足も大きく動かす。
2人でふぅを抱きかかえ、痙攣が収まるのを待つが、
中々引かない、口からは泡を吐く。
とても長い時間に感じたが、
やがて痙攣が治まり、身体を横にしたまま、
苦しそうに大きな息を繰り返す。

呼吸はやがて少しずつゆっくりになり、
浅くなって行く。
足は冷たい。
「ふぅの吐く息も冷たい」
と妻。
呼吸が途切れそうになると身体を起こしハァハァ。
そして横になりまた浅くなる。
水は飲まない。
コレを朝まで繰り返した。
朝が来てしまった。
月曜日何時もなら9時前に夫婦2人で家を出る。
仕事場に無理をいい、生放送の現場にはサポートを、
ミキサーの竜司にはディレクターを頼む。
ディレクターの妻は7時過ぎに家を出て、
今日の仕込みをして9時半までに家に戻る。
それから俺が家を出て生放送をする。
というローテーションで行く事にする。
妻が出て8時過ぎ、
横になっていたふぅが身体を起こして水をスプーンから一舐め。
やっと飲んだ。
妻が帰ってきて、今度は俺が出掛ける番。
Img_0078
ふぅは排尿したいらしく、妻とサポートし、ヨロヨロと庭に降りた。
自分で排尿し、私達の所へ戻っては来たが、
ふぅはヘタリと横たわり動けない。
暫し3人で秋の朝を感じた。
Img_0075
ギリギリまで一緒に居たが、行かねばならない。
何度目かのお別れをした。
庭からは駐車場が見える。
ふぅは逆に俺を見送ってくれているのだと気付いて、
涙が零れた。

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コメント

読んでいると自然に涙が出てきます
大事な時間を一緒に過ごしてください

投稿: 秋田の三浦 | 2011年11月 1日 (火) 18時06分

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