2012年4月23日 (月)

薩摩路 #2

旅2日目の朝。
宿近辺を散歩してみる。
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空気は鮮烈。
出会う人が皆挨拶をしてくれる。
40分程歩いて朝風呂へ。
それでも朝食までは時間があるのでひたすら読書。
ゆっくりの9時半に朝食。
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何より宿の朝飯が好き!
茶碗3杯の飯を喰った!!
そしてまた風呂。
チェックアウトが11時というのも嬉しい。
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名残惜しいが宿を発つ。
鹿児島市内に戻る前に、
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JR嘉例川駅に。
うららかな春にピッタリのロケーションでありました。
車では鹿児島ローカルのAMラジオを聴いてみる。。
突っ込みどころ満載(笑)
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仙巌園では桜島が見えない、、
まぁしょうがないですね。
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城山展望台からもね、、、
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想像よりも遠くてデカイ西郷像。
と市内観光をしてレンタカーを返却。
駅から腹ごなしにテクテク歩く。
維新ふるさと館に寄ってみたが、
修学旅行用の施設でした。
16時頃遅めの昼食。
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JR博多シティにも支店がある、
『いちにいさん』
そばつゆ仕立て黒豚しゃぶの店の本店です。
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黒豚しゃぶをそばつゆに葱、柚子胡椒を入れて浸けて食べる!!
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勿論生ビールもグビグビ!!
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何と!〆は生蕎麦を茹でて食べる!!
いやー、、大満足!!
腹は一杯なのとほろ酔いで天文館まで歩く。
全く食べる気はなかったが、
旅とは恐ろしい。
名物に美味いもの無し!とは確信してるのだが、
行ってみたよ。
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『むじゃき』
想像より練乳が多くて氷も細かく、、
美味い。。
二人で一つのしろくまを制覇。
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バスで鹿児島中央駅に戻り、
予約しておいたお土産黒豚ヒレかつサンドを受け取りに。
その後お土産を物色。
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19時のさくらで帰路につく。
人生初のグリーン車で。
博多までは貸切。
うーん最後の最後に贅沢。
21時前には帰宅してしまう2時間かからない旅。
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ビールとかつサンドで旅の余韻を。
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ふぅと3人での旅は今までしたことがあったが、
今回は結婚後初の二人旅。
ゆっくりのんびり楽しめました。
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2012年4月22日 (日)

薩摩路 #1

ふぅが旅立って2ヶ月が過ぎ、
随分二人だけの暮らしに慣れてきたような4月。
人生初リフレッシュ休暇を取ることに。

この商売を初めて20年近く、
1度も番組を休まなかった。

キャリアスタートした10年は暇が多かったのですが(笑)
ここ数年、そして前年度は休みが大晦日1日のみというハードスケジュール
を乗り切った事で、少しだけ深呼吸する時間が欲しいという事です。
関係各位にご迷惑をかけることを承知で思い切りました。

しかし妻と共に休めるのは2日しか無く、
今回は鹿児島へ。
九州新幹線初乗車と、出水にしか行ったことが無いという理由です。

前日23時迄生放送をし、9時58分博多発さくらで行きます。
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本当は800系に乗りたかったのですが、700系。
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車内で旅の第1食。

それこそ10年前には博多熊本間を週2回在来線特急で往復していた。
九州新幹線の速さと高架から見下ろす風景に違和感すら感じる。

10年暮らした熊本を過ぎればその内の2年間住んだ春日のマンションが見えた。
感慨も早すぎる速度であっという間に過去にされてしまった。

11時半には鹿児島中央駅に到着!
荷物をロッカーに預け歩き出すと、
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この旅では何回か目にする事になる
くまモン、、、、
俺とは相入れません。。。
そして駅前では、よさこい、、、
自分が何処に来たのか判らなくなります。。
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気を取り直して市電で天文館へ。
車内の方言が鹿児島に居る事を教えてくれました(笑)
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旅の第2食は日本一ラーメン単価が高いさつまラーメン。
老舗のこむらさき。
とんこつと思いきや、鶏ガラ、干し椎茸が効いたスープに驚き、
鹹水無し?白いタイヌードルの様な麺に驚き、
950円という値段に驚く。
旅ならではですな。。
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鹿児島中央駅まで歩いて戻ってみると、
銅像の多くない!!
維新の立役者、維新後も日本の舵取りをしてきた歴史の自負を感じる。。
西郷より大久保派なので、、
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駅でレンタカー。
「わーい日産」なナンバーのマーチで一路霧島へ。
2時間程のドライブで霧島神宮。
薫風薫る晴天となりました。
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飛行機雲が本殿から桜島方面に伸びてました。
流石のパワースポット。
ここから車で30分程の宿へ。
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『鳥遊ぶ森の宿ふたり静』
離れ5棟のみの本当に静かなお宿。
こちらの檜風呂、岩露天風呂、足湯がある
森の音に宿泊。
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お部屋も素敵です。
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まずは露天風呂に。
妻は入浴後結婚前以来のエステでリンパドレナージュ。
俺は和室でビールで読書。
そして、夕食です!!


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先ずはオードブル
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帆立のベーコン巻きにスキャンピのグリル・バケット添え ソースラタトゥイユと共に
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黒毛和牛と貝割れのまぜまぜサラダ 柚子醤油風味
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創作寿司・海月に鮟肝西京漬けの軍艦巻き
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クリームチーズと菜の花のおひたし
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お造り とろ鮪、かんぱち、甘エビ、赤貝、きびなご
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スープ サーモンと無農薬野菜のクリームチャウダー
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牡蠣の茶碗蒸し・柚子胡椒餡掛け
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口直し 雲丹とキャビアの洋風稲庭うどん
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メイン 鹿児島県産・牛サーロイン網焼きステーキ
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鮭ちりめんのだし茶漬け、香の物
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季節のフルーツいっぱいにバニラアイスクリームのデザートグラタン

というフルコースを宿オリジナル純米酒と頂きました。
ステーキで挫折しそうになりながらも何とか完食!!
予想を遥かに上回る内容と味でした。

パンパンの腹を摩り離れに戻り露天風呂へ。
そしてベッドであっという間に夢の中。

大満足の初日終了。

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2012年2月 7日 (火)

長い約束 #2

1月22日から完全に寝たきりの状態になったふぅ。
倒れた日からほぼ3ヶ月が過ぎていた。

食事はいつもの様に食べる。
ドライフードと妻特製の肉や魚と野菜の水煮をトッピング。
排泄はやはりその場ではしたがらず、
妻と抱えて庭に連れ出すが中々上手く行かなかった。
こちらがそろそろかな、と連れ出すのは諦め、
ペットシートを敷いてしてくれるのを待った。

明け方クウンと鳴けばその合図。
してくれたら、騒がず、ご褒美をあげる。
大好きなパン。
これで覚えてくれたが、やはり出来るだけしたくないらしい。
1日1回から2回の排尿、1日1回の排便となってきた。
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寝たきりになったが、3ヶ月前の経験があるので、夫婦は慌てなかったし、動揺も少なかった。
仕事にも毎日行った。
朝食事や排泄の処理を妻は良くしてくれたし、
午後は俺が帰宅し世話をした。
いつものようにふぅに話しかけ、寝返りを打たせ、
撫でたり、おやつをあげたり。
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妻がふぅの大好きな芋あん鯛焼きをお土産に。この後放屁連発!1月24日

1月26日の日記にはこう記していた。
ふぅが倒れて3ヶ月。この1週間で急激に衰え、遂に日曜日から全く立てなくなった。寝たままの排泄を嫌がっていたが、食べるは飲むはなので、否が応でも出る物は出る。ペットシートに排泄すれば騒ぐのではなく、ご褒美をあげる。これで随分スムーズにしてくれるようになった。3ヶ月前の寝たきりを経験しているので、無言のふぅが何を欲しているかも解る。夫婦共々家を空ける時も以前よりも心が楽だ。不在時にふぅが逝く時はその時。思えばこの3ヶ月、その時の為の準備の時間を未熟な夫婦の為にふぅはくれたのだろう。
今夜も隙あらば何か食べ物を欲しがり、食べ、寝息を立てている。モルヒネシートとステロイドで痛みは無さそうで、表情はいつも通り。気持ちと裏腹な不自由な身体とも折り合いをつけてきている。本当に適応力があり、ある意味ズル賢い(笑)日常の中で少しずつ。時のように少しずつ。未来と過去が交差する現在を愛おしく。
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「この状態からはどのような最期になりますか?」
と俺は院長に尋ねていた。
「肺の音がかなり悪いです。心肺不全も在ると思います」

夫婦は少しづつ成長したのかもしれない。
寝たきりではあるが、ふぅが元気な頃の様に接し、
行ってきますと出掛け、ただいまと帰宅する。
ふぅが生きていて、ジャーキーをあげる。
3人で会話をする。
お休みとベッドに潜り、おはようと起きる。
ふぅがクゥンと鳴けば元気な方が起きて様子を見る。

人間がしてあげられることは少ない。
ふぅは今を受け入れている。
頑張っている訳ではなく、
受け入れている。
我々はそのふぅを受け入れているだけ。

1月が終わり、如月。
いつものように仕事の合間に帰宅し、
ふぅの世話して俺も食事。
最強寒波なるものが近づいてきた水曜日。

今朝は排尿がなかったので落ち着かなかったふぅ。
夕方ピーピーと鳴き、腰を少し浮かせて大量の排尿。
綺麗にしてあげると何とも良い顔だ。
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排便は無かったが、落ち着いたらしく少しユラユラまどろみ始めた。

19時前に夕御飯をあげて俺は再び仕事に出る。
ジャーキーを上げて、すぐ帰ってくるよと声をかけた。

21時過ぎ妻と帰宅。
ただいま!おかえり!
寝床を整えてやると、排便。そして少しの排尿。
お利口さん!ご褒美のパンをあげる。
半分だけ食べて、残りは要らないと、
今迄で初めての拒絶。
枕を整えて楽にさせた。
妻はふぅを綺麗にしてやった。

それから呼吸が少し深く大きくなった。
眼の色が少し薄くなり、大きく見開いて視線は1点を見つめている。
大きく、ゆっくり、深い呼吸。
妻とふぅの名前呼びながら、身体を触る。
そして、呼吸はゆっくり、止まった。
その間3分から5分だった。

2012年2月1日21時45分。
ふぅは逝った。

排泄を全て済まし、最期に大好きなパンを食べ、
家族が揃った寒い夜に、、
完璧に迷惑をかけずに。。

妻は大きな声をあげて泣いた。
俺は有難うと泣いた。

実家に告げると酔った父が母とやってきた。
「寒い寒い、この風はふぅが吹かせてるんだね」
通夜だと酒を要求したので一緒に飲んだ。
南天を持って来ていたのでふぅに。
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両親が帰り、明日の準備をしながら話す。
「ふぅは節分前に逝きたかったんだよ」
「明日の俺達のスケジュールを知ってたんだね」

そう、明日なら午後はふぅの為に使える。
「最後までお利口さんだったね」

1999年6月1日生まれのふぅ。キッチリ12歳と8ヶ月。

翌朝は雪。
ふぅの庭にも積もった。

午後帰宅し、ふぅを糸島へ。
良く糸島の海で遊んだので志摩町にあるペット霊園にした。
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大好きなパンとジャーキーと妻の手紙
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雪雲間の青空を登って行った。

1週間が過ぎ、院長にも改めて報告と御礼に行った。
悲しみは今となっては一瞬で、
楽しかった思い出で溢れている。

ふぅを喪った事は事実だが、得た物の方が圧倒的に多い。
ふぅと過ごせた日々は幸せだったし、出会えた事に感謝している。

別れの辛さは、再会する時の喜びに凌駕されるだろう。
「ふぅ、有難う。先に行ってて、またね」
最期に約束したんだ。
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